アダルトチルドレンと「父性・母性」| 足りなかったものは育て直せる

こころを整えるヒント

アダルトチルドレン(AC)は、
家庭の中で「父性」や「母性」が十分に機能しない環境で育ったことによって、生きづらさを抱えやすくなった人を指します。

ここで言う父性・母性は、
「父親・母親の性別」のことではなく、
子どもの心を育てるうえで必要な、
2つの心理的な役割のことです。

この記事では、父性と母性それぞれの役割について整理します。


父性とは?

父性とは、
境界線を引き、背中を押す力です。

たとえば──

  • 良いことと悪いことをはっきり伝える
  • ルールを教える
  • 「やってみて」と挑戦を促す
  • 社会に出ていくための土台をつくる

父性は、子どもに
「世界は怖いだけじゃない」
「自分でやっていける」
という感覚を育てます。


父性が弱いとどうなる?

  • 自分で決められない
  • 失敗を極端に恐れる
  • 他人の評価に振り回される
  • 依存と自立の間で揺れる

自分がダメだから決められないのではないか、と考えがちですが、
実は“自分を支える軸”が十分育たなかっただけなのかもしれません。


母性とは?

母性とは、
無条件に受け止める力です。

たとえば──

  • 泣いてもいいと許す
  • 気持ちを否定せず聞く
  • 失敗しても存在を肯定する
  • 安心できる居場所をつくる

母性は、子どもに
「そのままで大丈夫」
という感覚を育てます。


母性が弱いとどうなる?

  • 甘えることができない
  • つらさを言葉にできない
  • 自分をすぐ責める
  • 頑張りすぎてしまう

「もっと強くならなきゃ」と無意識に思い続け、
休むことに罪悪感を感じることもあります。


父性も母性も弱いとどうなる?

両方が十分に育たなかった場合、

  • 人に安心できない けれど 一人もつらい
  • 人に頼れない けれど 自立もできない

という、板挟みの状態になりやすいです。

外から見ると普通に見えても、
内側ではずっと消耗しているような状態です。

実はこのタイプがいちばん「自分の責任」にしやすいかもしれません。


足りなかったものは、もう取り戻せない?

子どもの頃に十分受け取れなかった父性や母性は、
大人になってから自分で育て直すことができます。

大切なのは、これが「性格」の問題ではなく、
「土台」の話だと気づくことです。


父性・母性を育て直す小さなアクション

感情に名前をつける(母性を育てる)

例:
「なんだかモヤモヤする」→「不安なんだな」
「イライラする」→「傷ついたんだな」

自分の感情を言葉にすることは、
自分で自分を受け止める行為です。
それが安心の土台=母性になります。


小さな決断を自分で選ぶ(父性を育てる)

  • 今日着る服を直感で選ぶ
  • 行きたい店を自分で決める
  • 小さな「NO」を言ってみる

自分で決める経験を積むことで、
「自分で舵を取れる」という感覚が育ち、
それが父性の土台になります。


失敗しても人格とは切り離す(母性+父性)

「失敗した」=「私はダメ」
ではありません。

行動の結果と、存在の価値を分ける。

これは、
母性(存在を肯定する力)と
父性(事実を見る力)の両方を育てます。


私自身のこと

私自身も、父性と母性の両方が弱いタイプだと気づきました。
安心したいのに頼れなかったり、動きたいのに怖くて止まったり、
今も迷ってしまうことはあります。

それでも、「自分がダメだから」ではなく、
「育て直しの途中なんだ」と思えるようになったことは、
確かな変化でした。

もしあなたも同じように揺れているなら、
あなたもきっと、途中にいるだけです。


過去に足りなかったものは、あなたの責任ではありません。
でも、これからどう育てていくかは、自分で選べます。

途中でいることは、失敗ではありません。
この記事が、少しでも安心につながりますように。


最後までお読みいただきありがとうございます。

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